採蜜から瓶詰めまで
こちらのコーナーではミツバチが集めてきた花の蜜がどのようにして「蜂蜜」になってくのか?を説明させていただきます。
ミツバチたちは巣から半径2キロ以内といわれる行動範囲内にある花の蜜を巣に持ち帰ります。
こちらはミツバチの巣の様子です。
ひとつの巣箱に2万匹、初夏の最盛期にはその巣箱が3段積み重なって一匹の女王蜂からなる「群」を形成します。
その巣箱の中に、ミツバチが巣をつくるための板「巣枠」が最大7枚入っていて、その巣枠の中の巣房(6角形のひとつひとつの部屋)に働き蜂が集めてきた蜜や花粉を集めます。
中央の胴体の色が違うのが女王蜂。
働き蜂の寿命は1ヶ月、女王蜂の寿命は平均3年で、女王蜂のみが卵を産み、その数は1日1,500~2000個といわれています。
もちろん、雄蜂もいます。(1群に数百から千匹程度)
働き蜂より少し大きくて黒っぽい雄蜂は交尾以外はあまり働かなく、のんびりと暮らしているそうです。
巣箱の下部に出入口があります。
働き蜂は1か月の寿命のうち、前半20日間は巣の中で子育てや巣作りを、後半10日間を外で蜜や花粉を集めるために飛び回ります。
そして、蜜がたまってくると蜂たちは巣の中で羽で起こした風を蜜にあて、水分を飛ばして熟成させるのです。
熟成前は糖度30度から50度と低いのですが、水分が飛び糖度79度以上になるとミツバチが自ら分泌する蜜ろうで巣房に蓋をして(蜜蓋といいます)余計な水分が入らないようにします。
そして蜜蓋が多くなった巣枠を養蜂場から作業場に持ってきて採蜜(ハチミツだけを採取する作業)をします。
養蜂場から巣枠を持ってきた状態。しっかりと蜜蓋がされています。
いよいよ採蜜作業のはじまりです。まずは蜜蓋をナイフで切り落とします。
蜜蓋の取れた巣枠を「遠心分離機」という機械にいれてまわします。まわすことで遠心力が働いて外側に蜜が飛ぶのです。
そして、蜜蓋や巣の破片が混入してしまわないようにしっかりろ過しながら、遠心分離器から別容器に移します。
さらに目の細かい網でろ過します。高橋養蜂では粘度の高いそのままの蜂蜜を加熱せずに時間をかけてろ過します。
こうして採蜜した蜂蜜は一斗缶にいれて保管し、注文が入ると瓶詰めして商品とします。
瓶詰めも自分たちでやっています。
ミツバチたちが野山を飛び回り集めてくれた努力の結晶。
無駄のないように気持ちを込めて作業します。
それにしても、なんと綺麗な色なのでしょうか。
ラベル貼りも自分たちで…。
皆さまにミツバチたちの努力の結晶、伊豆下田の自然の恵みをおいしく召し上がっていただきたい、その思いを込めて一つ一つ製品をつくっています。