養蜂家が出来ること 農園開拓記録

2021.01.15

vol.10 はじまりのブルーベリー農園

高橋養蜂のブルーベリー

皆さま、高橋養蜂のホームページをご覧いただきましてありがとうございます。

この「養蜂家が出来ること 農園開拓記録」のコーナーでは高橋養蜂が最も大切にする「ミツバチが快適に暮らせる環境づくり」をどのように進めているのか?そして、今、高橋養蜂のある伊豆下田の里山はどんな状況なのか?を紹介していきます。

前回は開拓中の農園のレモン栽培について書きました。
2020年春に植え付けが終わり、5月にはレモンに沢山の花が咲き、ミツバチも蜜を集めに来てくれました。
目指す「ミツバチの楽園」に少しずつですが近づいていることに嬉しくなります。

今回は、ブルーベリー農園の話をします。
ブルーベリーはレモンの前、この地で養蜂をはじめた頃に開拓して植えました。
このブルーベリー農園は、養蜂を始めた2007年、もともと田んぼだった耕作放棄地で蜜源を育てることを目指して開拓を始めました。

今、レモン農園を開拓している山の中の農園を借りはじめる随分と前のことになります。
レモン農園が山の中にあるのに対して、ブルーベリー農園は山を降りた里に位置します。
長い間耕作放棄された土地だったため、木や草が生い茂り、土を掘ると石が沢山埋まっていました。

当初はとても果樹が育つ場所ではなさそうで、しかも、その頃は自分は神奈川から「養蜂をやりたい!」という一心で移住してきたばかり。
開拓をするスキルも人脈もまったくありません。
でも、2人の大恩人のお陰で開拓を行うことができました。

ブルーベリー畑の開拓の様子
2013年春、開拓をはじめた頃の様子。

1人目は、近所に暮らすKさん。
移住してきたばかりの自分は、田舎で暮らすための道具(草刈り機やチェーンソー)など全く使い方も知らない状況でした。
でも、とにかく開拓して蜜源を…と気持ちだけが先走って今考えてみるとかなり危なっかしい感じで耕作放棄地を再生させようとしていました。
そんな時にKさんにいろいろと教えていただいたのです。
とても優しく、そして凄い方でした。
チェーンソーや、ユンボ、石垣作りなど、現在の開拓で役立っている技術をすべて教えてくれました。
本当にありがたかったです。

ブルーベリー畑の開拓の様子

で、少しスキルも出来てきたのですが、その場所は、掘っても掘っても石が出てきてしまい、とても果樹を育てられそうになく、困りはてていました。
その状況でお世話になったのが、近所の土木会社の社長さんでした。
この方もとても優しい方で、仕事の現場で出た残土などを、毎日にように持ってきてくれました。

ブルーベリー畑の開拓の様子

その他、残土だけではなく、困ったことがあれば何でも相談に乗ってくれました。

当初、神奈川からこの地に来て、知り合いが全くいない状況で、いろいろ助けてくれたこの2人の大恩人のお陰でなんとかブルーベリーが植えられるほどになってきました。

ブルーベリー
2013年、秋の様子。

ブルーベリー畑の開拓の様子
2014年、春の様子。植えたばかりの苗木。この頃はまだ獣害も今ほどひどくなく柵をしていません。
今、柵をせず苗木を植えたら…うまくいかないのかと思います。たった5年でずいぶんと獣被害の状況が変わりました。

ブルーベリー畑の開拓の様子

ブルーベリー畑の開拓の様子
順調に育ち、夏には少しずつ収穫できるようになってきたのですが、鹿の被害がひどくなってきました。
2017年、園を囲う獣害対策の柵を設置。

こうして、多くの方の協力があって今では毎年、春にはたくさんのブルーベリーが花を咲かせて、ミツバチたちを喜ばせてくれています。

ブルーベリーの花とミツバチ
ブルーベリーの花の蜜を吸うミツバチ。この姿を見て、今までの苦労が報われた気がしました。

高橋養蜂のブルーベリー
柵の効果もあって今はたくさん実るようになってきました。協力して頂いた皆さまのお陰です。



高橋養蜂のブルーベリー畑
これからもしっかり管理していきたいです!

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